2016年7月24日
湯けむり上州 ③城下町小幡「楽山園」
群馬県甘楽町の小幡(おばた)は、2万石の小さな城下町(平成28年7月中旬)。
歴代藩主家の中でも、織田信長の次男・信雄(のぶかつ)を藩祖とする織田家が著名です。
織田信雄のおマヌな経歴は他に譲るとして、最盛期には約100万石の太守であった彼が、晩年に領していたのは僅か5万石……。そのうちの2万石が、ここ小幡領という訳です。
そんな信雄が、ここ小幡に築庭した庭園が、「楽山園」です(国名勝、年末年始休、観覧料300円)。
楽山園という命名は、「知者ハ水ヲ楽シミ、仁者ハ山ヲ楽シム」という『論語』の故事に由来するそうです。
名石を多数配した池泉回遊式の借景庭園で、初期大名庭園の秀作です(公式パンフより)。
夏の園内は、薄桃色のスイレンや、
黄色のオミナエシ(女郎花)で彩られていました。
園内のお茶席「凌雲亭」で、冷たいお抹茶をいただき、一息つけました。
城下町・小幡には、何軒かの武家屋敷も残されています。
(写真は、高橋家 ※現在も居住されており、善意で公開されていますので、見学マナーにご留意ください。)
また、信雄を含む織田家七代の墓は、城下南郊の崇福寺にあります。
〔湯けむり上州 終〕