2016年4月6日
花咲く秩父路 ④長泉院・清雲寺のしだれ桜
秩父市の南郊・旧荒川村地区は、しだれ桜の里と呼ばれています。
まずは、秩父霊場29番札所の長泉院へ向かいましたが……
まだ3~4分咲きでした(平成28年3月末、埼玉県秩父市)。
古木の下のお地蔵様も、やや寂しげです。
続いて、近くの清雲寺へ。
こちらも例年なら、山門横のしだれ桜が見頃のはずでしたが……
4~5分咲きでした。
3日ほど早かったようです。
諦めきれず、裏参道の方へ歩いて行くと‥‥
満開のしだれ桜が迎えてくれました。
清雲寺では、幕末に陰惨な事件が発生しています。その名も清雲寺事件。
慶応4年(1868年)2月、倒幕の拠点とするため清雲寺に滞在していた大炊御門尊正(おおいのみかどたかまさ、大納言家嫡子)一行が、忍藩大宮郷(現在の秩父市中心部)代官所の手勢によって全員殺害されたのです。
慶応4年2月といえば、鳥羽伏見の戦いの1ヶ月後。
江戸に近い秩父(しかも忍藩は、鳥羽伏見でも旧幕府側に参戦したバリバリの佐幕藩でした。)に進出するには、僅かに早かったようです(合掌)。
陰惨な事件の現場も、今はしだれ桜の名所に……
平和な時代でよかった、と思いました。
(⑤福徳寺阿弥陀堂と能仁寺庭園 へ続きます)