2015年6月18日

増上寺 徳川将軍家墓所

秋の休日、増上寺の徳川将軍家墓所を訪ねました(東京都港区、平成26年11月下旬)。
平成27年6月現在、徳川将軍家墓所は、火休・有料(500円)で公開されています。
こじんまりとした敷地内に、6名の徳川将軍(二代秀忠、六代家宣、七代家継、九代家重、十二代家慶、十四代家茂)と、その家族が葬られています(その経緯は後述)
墓所入口の鋳抜門(重文)です。元は六代家宣霊廟の奥院中門でした。

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十四代家茂と皇女和宮(かずのみや)夫妻の墓です。
幕末に結ばれた悲劇のカップルです。

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かつて増上寺周辺には、日光東照宮の如き壮麗な将軍家霊廟建築群が広がっていました(新規の霊廟建築は七代家継までで、その後は合祀。幕府の財政難のためです。)。
しかし、戦災で大半が焼失し、敷地も売却されたため、上記の墓所に纏められたのです。
その名残として、増上寺周辺には将軍家霊廟建築群の一部が残存しています。
三解脱門(さんげだつもん)の北側にある、有章院霊廟二天門(重文)です。
有章院とは、七代家継のことです。

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同じく南側にある、台徳院霊廟惣門(重文)です。
台徳院とは、二代秀忠のことです。

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なお、台徳院霊廟の建築物は、埼玉県所沢市の狭山不動尊にも移築現存しています(勅額門、御成門、丁字門。いずれも重文)。敷地を購入した西武Gとの関係と思われます。
参考までに、その他の徳川将軍の墓所を記します。
初代家康:久能山東照宮(国宝、静岡市)→日光東照宮(国宝、栃木県日光市)
三代家光:輪王寺大猷院(国宝、栃木県日光市)
四代家綱、五代綱吉、八代吉宗、十代家治、十一代家斉、十三代家定
:寛永寺(東京都台東区) ※事前申込制で参拝可。但し、四代家綱
と五代綱吉の各霊廟勅額門(いずれも重文)は道路から見学可
十五代慶喜:谷中寛永寺墓地(谷中霊園内、東京都台東区)
かつて東京にも日光のような景色があったのだなあ……と思った増上寺散歩でした。

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One thought on “増上寺 徳川将軍家墓所

  1. 港区・増上寺で「100万人のキャンドルナイト」

    増上寺で21日夜、照明を消して夜をろうそくの明かりで過ごすイベント「100万人のキャンドルナイト」が開かれた。午後8時には東京タワーのライトが消され、集まった約4000人の参加者からは歓声が上がった。

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