2015年5月1日

義烈千秋紀行【水戸編】 ②常磐共有墓地

回天神社の隣には、常磐共有墓地が広がっています。
幕末、非業に倒れた多くの水戸藩士が、ここに眠っています。
桜田門外の変の実行部隊リーダー・関鉄之介の墓です。
近年公開の映画「桜田門外ノ変」では、大沢たかおさんが演じていました。

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桜田関係者では、金子孫二郎(映画:柄本明さん)、高橋多一郎(同:生瀬勝久さん)、野村彝之助(つねのすけ、同:西村雅彦さん)らの墓も並び、圧巻です。
天狗党の若きリーダー・藤田小四郎も、ここに眠っています。享年二十四……(合掌)

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一橋(徳川)慶喜のブレーン・原市之進の墓です。
彼は天狗党を救おうとしましたが、慶喜に梯子を外されたようです……
後に、彼自身も非業に倒れます。

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近くの祗園寺へ。
ここには、諸生党の首魁・市川三左衛門の墓(※)があります。
※写真向かって左端にある「倶会一処」(くえいっしょ)と刻まれた墓です。

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市川は、天狗党幹部の妻や幼子まで、次々と赤沼牢屋敷で斬首しました。
ところが、王政復古によって水戸の政情もひっくり返ります。
彼は、復権した天狗党の生き残り=武田金次郎(耕雲斎の孫)らによって、逆さ磔で殺されました。
この殺戮の応酬は、「恋歌」(朝井まかて著)でも詳細に描かれています。
水戸市内には、天狗党の総大将・武田耕雲斎の墓(妙雲寺)や、大軍師・山国兵部の墓(神應寺)もあります。

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山国兵部の辞世 「行き先は冥途の鬼と一勝負」……(涙)

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〔③偕楽園 へ続きます〕


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