2024年4月13日

みちのく岩手古寺巡礼 ②猊鼻渓、正法寺と黒石寺

2日目は小雨降る一日。猊鼻渓(げいびけい)からのスタートです(国名勝、令和5年5月中旬、岩手県一関市)。

昨日訪れた厳美渓(げんびけい)は同じ一関市内にあり、名称も酷似していますが、以下のような違いがあります。

・厳美渓 一ノ関駅からみて西側 栗駒山噴火による堆積岩を磐井川が浸食してできた渓谷
・猊鼻渓 一ノ関駅からみて東側 カルスト台地の石灰岩を砂鉄川が浸食してできた渓谷

そして、何より猊鼻渓は、手漕ぎ船で川を遡上しなければ訪れることができません。
往復約90分の船旅、乗船料は1800円です(※訪問当時の情報です)。

(鴨のつがいと砂鉄川を遡上)

船中では、船頭さんの親父ギャグが何度も炸裂します(*^▽^*)

(船着場周辺)

船着場からは、しばらく遊歩道を散策。

(可憐な黄色い花 カタバミでしょうか)
(両岸は見上げるばかりの断崖)

最終目的地、獅子ヶ鼻は雄大の一言。
写真では伝わりにくいと思いますので、是非一度訪れてみてください。

続いて、正法寺(しょうぼうじ)へ(岩手県奥州市)。
奥羽二州における曹洞宗の本山であった名刹です。

壮大な法堂(国重文)。
人気漫画・アニメ「呪●廻戦」にも、ソックリの建物が登場します。

堂内も拝観可(拝観料500円)。修行の場らしく静寂な空間です。 ※撮影は不可

睡蓮や花菖蒲が見頃でした(*^▽^*)

正法寺から黒石寺(こくせきじ)までは至近です。

拝観前に黒石寺門前の「東光庵」で昼食を。
細めの美味しいお蕎麦(大ザル900円)をいただきました(*^▽^*)

黒石寺は「蘇民祭(裸祭り)」で有名な寺でした(過去形で語らなければならないのが残念です……)。

もっとも、本日の目的は、薬師如来座像(国重文)を拝観すること(拝観料500円・要予約)。
ご住職の奥様が宝物館を案内していただきました。

東北の仏像らしい粗豪で雄大な像。光背の化仏7体も現存だそうです。
個人的感想ですが、会津勝常寺の薬師如来座像(国宝)に似ていると思いました。

水沢の街中にある斎藤實記念館にも立ち寄りました(入館料200円)。

齋藤實は水沢出身で、二・二六事件に斃れた政治家です(第30代内閣総理大臣、内大臣)。
「その日」の遺品や新聞などが展示されていました。総理にしては質素な旧宅も併設されています。

彼のモットーは「自力更生」。誤解を受けやすい言葉だったのかも……

本日の宿は、瀬美温泉の「瀬美温泉」(岩手県北上市)。

トロトロのぬる湯温泉です(泉質:アルカリ性単純温泉など)。
宿泊者専用湯や貸切湯(無料)もある温泉天国。
接客・部屋・料理も高水準で、延泊を検討したほど素晴らしい宿でした(*^o^*)

※浴場の写真は、他に入浴者がいない状況で撮影したものです。

〔③成島毘沙門堂とえさし藤原の郷 へ続きます〕


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